今週配信されたビルド一覧
Microsoftは日本時間2026年11月7日午前3時05分ごろ(米国時間11月6日)、Windows Insider Program向けに5本のビルドを公開しました。あわせて、BetaチャネルをWindows 11 バージョン26H2に移行したことと、Future Platformsチャネルで配信方法を変えることも発表しています。
| チャネル | ビルド | ベース | 主な内容 | リリースノートURL |
|---|---|---|---|---|
| Beta | 26320.9876 | 26H2 | 26H2への移行、新しいWindows検索、XBOXモードのクイック設定、ライブキャプションの音声選択 | https://learn.microsoft.com/en-us/windows-insider/release-notes/beta/preview-build-26320-9876 |
| Experimental | 26340.9882 | 26H2 | 顔・指紋の認識を待たずにPIN入力、ライブキャプションの音声選択(別記事で解説) | https://learn.microsoft.com/en-us/windows-insider/release-notes/experimental/preview-build-26340-9882 |
| Beta (26H1) | 28020.3445 | 26H1 | 新しいWindows検索、拡大鏡のモニターごとの倍率、ダウンロードしたPDFのプレビュー | https://learn.microsoft.com/en-us/windows-insider/release-notes/beta-26h1/preview-build-28020-3445 |
| Experimental (26H1) | 28120.3454 | 26H1 | 暗い場所での顔認証で画面を明るく、セキュリティキーのPIN画面の改善 | https://learn.microsoft.com/en-us/windows-insider/release-notes/experimental-26-h1/preview-build-28120-3454 |
| Experimental (Future Platforms) | 29704.1000 | 将来のプラットフォーム | 更新エラーとAMD製GPUの音声の不具合を修正 | https://learn.microsoft.com/en-us/windows-insider/release-notes/experimental-future-platforms/preview-build-29704-1000 |
結論から言うと、今週いちばん大きなニュースはBetaチャネルがWindows 11 26H2に移ったことです。これで、Experimental 26H2で先に試されていた新しいWindows検索やXBOXモードのクイック設定などが、Betaにも順次届きます。
新しい機能があるのはExperimental 26H2のBuild 26340.9882で、こちらは別記事で詳しく解説しています。ほかのビルドは、26H2の機能を移植した内容と不具合の修正が中心なので、自分が使っているチャネルの分だけ確認すれば十分です。
補足:Betaチャネルの番号が26220から26320に上がった
これまでのBetaチャネルは、25H2(Build 26200)に有効化パッケージを当てた26220台のビルドでした。今回から26H2がベースになり、番号が26320台に上がりました。
| チャネル | 今回のビルド | 土台となるバージョン |
|---|---|---|
| Beta | 26320.9876 | 26H2(有効化パッケージで26320に) |
| Experimental | 26340.9882 | 26H2(有効化パッケージで26340に) |
番号は大きく変わりましたが、有効化パッケージで配信されるため、番号が上がっただけで何かが大きく変わるわけではありません。BetaとExperimentalが同じ26H2を土台にしたことで、Experimentalで試された機能がBetaに降りてくるまでの時間も短くなりそうです。
Build 26320.9876(Beta / 26H2):Betaに26H2の機能がまとめて到着
新しいWindows検索
WinUI 3で作り直された新しいWindows検索の配信が始まりました。動作が速く軽くなり、結果も見やすくなっています。
- 検索結果からその場で、ダークモードやBluetoothのオン/オフ、画面の明るさの調整、ミュート、ウィンドウの整列ができます
- 入力ミスや類義語も、意図をくんで検索してくれるようになりました
- 最初は英語のみの対応です

ライブキャプション:文字起こしする音声を選べる
文字起こしの対象を、システム音声・マイク・その両方から選べるようになりました。Experimental 26H2のBuild 26340.9882と同じ内容です。
XBOXモードにクイック設定
XBOXモードのGaming Task Viewのナビゲーションバーから、タスクバーと同じクイック設定を開けるようになりました。XBOXモードを抜けずに、音量やWi-Fiなどを切り替えられます。

Windows Hello:暗い部屋では画面を明るくして顔認証
暗い部屋や薄暗い場所で顔認証を使うとき、画面を一時的に明るくして認識を助けてくれます。
- 設定場所:「設定 > アカウント > サインイン オプション > 顔認識 (Windows Hello)」の「顔認識中に画面の明るさを自動調整する」をオン
そのほかの改善
- Web サインイン:Microsoft Entraハイブリッド参加のPCでも使えるようになりました。パスワードなしで、FIDO2セキュリティキー、スマホのパスキー、一時アクセスパス(TAP)でサインインできます
- 固定キー・フィルターキー:有効にするか尋ねるダイアログを、その場で「今後は表示しない」にできます
- Microsoft 365 Familyの共有容量:「設定 > アカウント > クラウドストレージ」で、ファミリーで共有している使用量を確認できます。2026年10月8日より後に契約した人が対象で、それより前に契約した人は2027年5月2日以降の最初の更新後に表示されます
- エクスプローラー:アドレスバーに「~」を入力すると、ユーザーフォルダーに移動できます(例:~\AppData)
Build 26340.9882(Experimental / 26H2):顔・指紋を待たずにPIN入力
今週の新機能はこのビルドに集まっています。
- Windows Hello:顔や指紋の認識が終わるのを待たずに、すぐPINを入力できるようになりました
- IT管理者向け:Windows Helloのサインイン方法と失敗を記録するイベントが追加されました
- ライブキャプション:文字起こしする音声を選べるようになりました
- ナレーター:数式を点字ディスプレイに表示できるようになりました
- 設定:Microsoftアカウントの特典を確認しやすくなりました
詳しくは別記事で、画像付きで解説しています。
👉 Windows 11 Build 26340.9882(Experimental)公開。Windows Helloで顔・指紋の認識を待たずにPINを入力できるように
Build 28020.3445(Beta / 26H1):拡大鏡をモニターごとに設定できる
26H1は、特定の新しいチップを搭載したPC向けのバージョンです。今回は検索、拡大鏡、エクスプローラーの3つが中心です。
新しいWindows検索
- 26H2と同じく、WinUI 3で作り直された新しい検索の配信が始まりました
- 検索結果から、ダークモード、Bluetooth、明るさ、ミュート、ウィンドウの整列を操作できます
- 最初は英語のみの対応です
拡大鏡がマルチモニターに対応
- モニターごとの倍率:画面ごとに倍率を変えられます。たとえば、作業用のモニターは300%、資料用のモニターは150%といった使い方ができます。ディスプレイは「拡張」にしておく必要があります
- 表示の固定:固定したい画面にマウスを置いて「Ctrl+Windowsキー+K」を押すと、その画面の拡大表示を固定したまま、別の画面で作業できます。もう一度押すと解除されます(「設定 > アクセシビリティ > 拡大鏡」で「Ctrl+Alt+P」に変更も可能)
- コントラストテーマ:拡大鏡のツールバーから、写真や動画の色は変えずに画面の配色だけを切り替えられます。初期設定はダークテーマで、従来の色反転もそのまま使えます
エクスプローラー
- Webからダウンロードした PDFなどのファイルも、プレビューウィンドウで自動的にプレビューされるようになりました
Build 28120.3454(Experimental / 26H1):サインインまわりの小さな改善
26H1のExperimental版は、今回は小規模な更新です。
- Windows Hello:Beta 26H2と同じく、暗い場所で顔認証を使うときに画面を一時的に明るくできます
- セキュリティキーのPIN入力:サインイン画面の「他のユーザー」アイコンがなくなり、わかりやすくなりました
- そのほか:細かな改善と不具合の修正が入っています
Build 29704.1000(Experimental / Future Platforms):不具合の修正が中心
Future Platformsは、まだ発表されていない将来のハードウェア向けにテストするチャネルです。正式版のWindowsとは直接ひもづいていません。
- アプリごとのカメラ・マイク・位置情報の許可:前回のビルドで入った機能が、引き続き紹介されています
- 更新エラーの修正:一部のInsiderで、エラー「0x80070057 - 0x20003」が出てアップグレードに失敗していた問題が直りました
- 音声の修正:一部のAMD製グラフィックスで、HDMIやDisplayPortから音が出なくなる問題が直りました
Future Platformsに「中身のないビルド」が毎週届くように
Future Platformsチャネルでは、今後数週間のうちに、通常の週1回のビルドとは別にもう1本のビルドが毎週配信されるようになります。
- 新機能や変更は何も入っていない、テスト用の累積更新プログラムです
- Microsoftが、ビルドを配る仕組みや更新サービスをテストするために使います
- リリースノートやブログ記事は公開されず、バージョンはFlight Hubにだけ記録されます
Future Platformsを使っている人は、更新が増えても中身はないので、気にしなくて大丈夫です。
まとめ
今週のいちばんのニュースは、BetaチャネルがWindows 11 26H2に移ったことです。これからは、Experimental 26H2で試された新しいWindows検索やXBOXモードのクイック設定などが、Betaにも届くようになります。
新機能はExperimental 26H2のBuild 26340.9882に集まっていて、ほかのビルドは移植と修正が中心です。自分のチャネルのビルドが届いたら、どの機能が入ったかを確認する程度で大丈夫です。
どの機能も段階的に配信されるため、すぐに表示されない場合があります。正式版への反映もあわせて追っていきます。