2026年9月8日(現地時間)、MicrosoftよりWindows Insider ProgramのBetaチャネル向けに最新のプレビュービルドが配信されました。
先行して Experimental チャネル(25H2系) で先行テスト・検証されていた目玉機能群が、安定性を高めていよいよ Beta チャネル(Build 26220.9343) へ降りてきました。
- Experimental(25H2) で先行投入されていた機能群:
- WinUI化された「自動再生(AutoPlay)」とダークモード対応
- リカバリーの決定版ともいえる「Cloud rebuild」およびWinREのWi-Fi自動接続
- 「Camera Roll Backup」
- 「拡大鏡」の新ツールバー
- Emoji 17.0 / Ebrimaフォント更新 など
これらがBetaチャネルに到達したということは、機能としての完成度が上がり、一般リリース(25H2の機能更新プログラム)に向けた最終調整フェーズに入ったことを意味しています。
今回は、次世代ブランチである Windows 11, version 26H1(ビルド 28020.2904) と、現行機能ベースの Windows 11, version 25H2(ビルド 26220.9343) の2系統が並行リリースされています。
特に「バージョン 25H2」向けのビルド 26220.9343 では、WinUI化された自動再生ダイアログや、USBメディア不要でOSをクリーン再インストールできる「Cloud rebuild」など、注目度の高い新機能が多数導入されています。詳しく内容を見ていきましょう。
配信ビルドの概要
| 項目 | ビルド 26220.9343 | ビルド 28020.2904 |
| チャネル | Beta チャネル | Beta チャネル |
| 対象バージョン | Windows 11, version 25H2 | Windows 11, version 26H1 |
| 配信日 | 2026年9月8日 | 2026年9月8日 |
| アップデート方式 | 有効化パッケージ(Enablement Package) | フルビルドアップデート |
ビルド 26220.9343(25H2)の新機能・主な変更点
1. 「自動再生(AutoPlay)」がWinUIベースに刷新・ダークモード対応
スマートフォンやカメラ、USBメモリーなどをPCへ接続した際に表示される「自動再生」ダイアログが、最新のWinUIで再構築されました。

Windows 11のモダンなデザインに統一され、ダークモードに完全対応。テキストの拡大表示やディスプレイのスケーリング設定への追従性も向上しています。また、通知がアクションセンターにドッキングされるため、うっかりダイアログを閉じても後から手軽に呼び出せるようになりました。
2. リカバリー機能の大進化:OSが起動しなくても復旧できる「Cloud rebuild」
回復環境(WinRE)に、強力なリカバリーオプション「Cloud rebuild(クラウド再構築)」が追加されました。

- USBメディア不要で完全復旧: OSが正常に起動しない状態でも、Windows Updateから最新のWindowsイメージとデバイス専用ドライバーを直接ダウンロードしてクリーン再インストールを実行します。
- WinREのWi-Fi自動引き継ぎ: 回復環境(WinRE)がメインOS側のWi-Fi接続情報(証明書ベースを含む)を自動で流用できるようになり、事前設定なしでもネットワークに接続可能です。
- 起動手順: WinREから「トラブルシューティング(Troubleshoot)」>「回復とアンインストール(Recovery and uninstall)」>「Cloud rebuild」を選択します。
3. スマホ写真のバックアップ設定「Camera Roll Backup」
「設定」画面(「ホーム」および「アカウント」ページ)内に、スマートフォンの写真や動画をOneDriveへ自動保存できるバックアップ機能のセットアップ動線が新設されました。

4. 「拡大鏡(Magnifier)」ツールバーのモダン化
アクセシビリティツールの「拡大鏡」ツールバーが、Windows 11のビジュアルスタイルに合わせてリフレッシュされました。

アイコンの意匠やボタン間の余白(パディング)が見直され、すっきりと洗練されたレイアウトになっています。拡大・縮小操作やショートカットキー、音声読み上げ(Read Aloud)といった基本機能の使い勝手はそのまま維持されています。
5. Emoji 17.0 のサポート&既存絵文字の微調整
最新規格「Emoji 17.0」に対応し、歪んだ顔(distorted face)や格闘の煙雲(fight cloud)、毛むくじゃらの生物(hairy creature)などが新たに追加されました。Win + .(ピリオド)キーを押すと開く絵文字パネルから即座に入力できます。
あわせて、敬礼する顔、覗き見する顔、ガチョウ、蓮の花、キスする猫など、他社プラットフォームとのデザイン差異を埋めるための微調整も施されています。

6. アフリカの文字体系をサポートする「Ebrima」フォントの拡張
Unicodeに追加された文字体系「Garay(Unicode 16.0)」および「Beria Erfe(Unicode 17.0)」が、マイクロソフトの標準フォント「Ebrima」でサポートされました。また、既存の「Adlam」の字形(グリフ)も最新規格に合わせてブラッシュアップされています。


7. その他の改善点・既知の不具合(25H2)
- エクスプローラー
- アドレスバーで二重バックスラッシュ(
\\)や引用符(" ")を含むパスの直接入力に対応。 - サジェストのドロップダウンが項目選択後に正しく閉じるよう改善。
- フォルダー内のファイル名変更時に文字選択が外れて再選択される不具合や、大文字・小文字のみの変更が即時反映されない不具合を修正。
- ホーム画面のセクション開閉(折りたたみ)状態を記憶する仕様に変更。
- アドレスバーで二重バックスラッシュ(
- 個人用設定
- DIB形式(Device Independent Bitmap)の画像をデスクトップ背景に設定可能に。
- 縦向きモニター環境における背景プレビュー表示の改善。
- 印刷の管理(Print Management)
- テスト中だった近代化UIは、フィードバック対応のため一時的に非表示(従来の管理画面は継続利用可能)。
【既知の不具合】
- マウスカーソルのカスタム設定が正常に機能しない場合がある。
- PC再起動後にデスクトップ背景のカスタマイズがリセットされる場合がある。
ビルド 28020.2904(26H1)の変更点
次期バージョン「26H1」のプレビュー環境では、日常操作に関わるバグ修正が適用されています。
- 入力(タッチパッド)
- 一部のアプリにおいて、タッチパッドでのピンチズーム操作が効かなくなっていた問題を修正。
まとめ
今回のアップデートは、新機能・UI改善の多くが 25H2(ビルド 26220.9343) 側に集中しています。
とりわけ、リカバリー用USBメモリを用意していなくてもOSを再構成できる「Cloud rebuild」は、トラブル時の復旧難度を大きく下げる注目の機能です。Betaチャネルに参加中の方は、「設定」>「Windows Update」から更新を確認してみてください。