Microsoftは日本時間2026年11月7日(土)午前3時05分ごろ、Windows Insider ProgramのExperimentalチャネル向けに「Windows 11 Insider Preview Build 26340.9882(KB5132092)」を公開しました。Windows 11 バージョン26H2がベースで、有効化パッケージで配信されます。
今回は大きな目玉機能こそありませんが、毎日使うWindows Helloのサインインが改善されています。

ビルドの概要
| ビルド番号 | 26340.9882 |
| KB番号 | KB5132092 |
| チャネル | Experimental(26H2) |
| 公開日時(日本時間) | 2026年11月7日(土)午前3時05分ごろ |
| 完全なビルド番号 | 10.0.26340.9882.ge_prerelease_im.261030-1856 |
| Windows Updateでの表示名 | Windows 11 Insider Preview Quality Update (26340.9882) |
同じタイミングで、Beta(26320.9876)、Beta 26H1(28020.3445)、Experimental 26H1(28120.3454)、Experimental Future Platforms(29704.1000)も公開されています。
Windows Hello:顔・指紋・PINのうち、先に使えた方法でサインインできる
サインインとロック解除の動きが統一され、案内もわかりやすくなりました。
これまでは、顔認証や指紋認証が終わるのを待たないとPINを入力できませんでした。今回のビルドからは、待たずにすぐPINを入力できます。顔・指紋・PINのうち、先に使えた方法でサインインできます。

画面には「カメラを見るか、指紋をスキャンしてください」という案内と、PINの入力欄が同時に表示されています。サインインオプションでも「顔、指紋、PIN」がまとめて扱われ、どれでもすぐにサインインできることがわかります。
ただし、再起動の直後などはこれまでどおり最初にPINの入力が必要です。その後は生体認証がいつもどおり使えます。
Windows Hello:IT管理者向けのログを追加
管理者が、ユーザーがどの方法でサインインしたかを確認できるイベントが加わりました。ユーザーのサインイン操作は何も変わりません。
イベントビューアー > Windowsログ > セキュリティ
- イベント4628:ユーザーが設定しているWindows Helloの方法と、サインインに使った方法(PIN・顔・指紋・Windows Helloなし)を記録
- イベント4629:Windows Helloでのサインインの失敗を記録
- どちらも既存の「ログオンの監査」ポリシーで動作します
イベントビューアー > アプリケーションとサービスログ > Microsoft > Windows > HelloForBusiness > Operational
- イベント5010/7010:Windows Helloでのサインインとロック解除を、成否と合わせて1回ずつ記録(トラブルシューティング用)
ライブキャプション:文字起こしする音声を選べるように
これまでのライブキャプションはシステム音声が対象で、マイクの音声を追加するオプションがあるだけでした。今回から、ライブキャプションの設定で次の3つから選べます。
- システム音声のみ
- マイクのみ
- 両方
PCの音を拾わずに対面の会話だけを字幕にしたいときや、会議・動画視聴中にPCの音声だけを追いたいときに便利です。
入力:固定キー・フィルターキーの確認ダイアログを簡単に止められるように
「固定キー機能」や「フィルターキー機能」を有効にするか尋ねるダイアログが変わります。これらの機能を使わない人は、ダイアログから直接「今後は表示しない」を選べるようになります。Shiftキーを連打して毎回このダイアログが出ていた人にはうれしい変更です。
ナレーター:数式を点字ディスプレイに表示
ナレーターの数式読み上げとナビゲーションが、点字ディスプレイにも対応しました。Word、PowerPoint、Edge、Google Chromeで対応する数式をナレーターが読み上げると、その数式が点字ディスプレイにも表示されます。読み上げを聞きながら、指で触って数式を確認できます。
設定は「アクセシビリティ > ナレーター > 数式の読み上げ」にあります。

設定画面は大きく3つに分かれています。
- 数式の音声:読み上げ言語、話し方、詳しさ、読み上げ速度、間の長さ
- 数式のナビゲーション:ナビゲーションモード、ナビゲーション時の詳しさ、自動ズームアウト
- 数式の点字:点字フォーマット、7・8の点によるナビゲーション位置の表示
普段使っている点字出力テーブルを変えずに、数式用の点字フォーマットを別に選べます。対応フォーマットはNemeth(既定)、UEB、CMU、ベトナム語、スウェーデン語、LaTeX、ASCIIMathです。
設定:Microsoftアカウントの特典を確認しやすく
Microsoftアカウントで使える特典やサービスを、Windowsの設定から直接確認しやすくなりました。

設定のホームに「Microsoftアカウントと特典」のカードが加わりました。無料の5GBのクラウドストレージや、アカウントで使えるWebアプリ(Word・Excel・PowerPoint・Copilot)がまとめて表示されます。

特典の専用ウェルカムページも用意されています。プロフィール画像の追加、スマートフォンとPCの連携、Copilotとのチャットなど、無料アカウントでできることが紹介されます。
既知の不具合
- 最近のビルドを入れた後、タスクマネージャーのCPU速度が更新されなくなるという報告があり、Microsoftが調査中です。
注意点
- 今回の機能の多くは「段階的展開(Controlled Feature Rollout)」で配信されます。ビルドを入れても、すぐには使えない場合があります。
- デスクトップ右下の透かしは、Insiderビルドでは正常な表示です。
- Experimentalチャネルの機能は、正式版に入らない、変更される、削除されることがあります。
- 日本語化がまだ終わっていない項目もあります。
まとめ
Build 26340.9882は地味な更新ですが、Windows Helloのサインインで待たされなくなったのは、毎日のことだけに体感しやすい改善です。ライブキャプションの音声選択や、固定キーのダイアログを止められる変更も、使う人にとってはありがたいポイントです。
今回の内容はExperimental(26H2)が先行しています。今後Betaや26H1系に順次移植されるかにも注目です。
参考:Windows 11 Insider Experimental Preview Build 26340.9882(Microsoft Learn)