はじめに
2025年11月11日付で、Windows 11 バージョン 24H2／25H2 向けに「KB5068861」がリリースされました。
この更新は、セキュリティ修正だけでなく、UI／機能改善も含んでおり、比較的重要とされるパッチです。
この記事では「何が変わったのか」「導入時のポイント」などを整理します。
更新の概要
- 適用対象：Windows 11 バージョン 25H2・24H2（すべてのエディション）
- ビルド番号：
- 25H2 → 26200.7171
- 24H2 → 26100.7171
- 配信日：2025年11月12日未明(日本時間)
- 内容：セキュリティ修正（脆弱性対応）、品質改善、および一部新機能／UI変更を含む累積更新プログラム。
主な新機能・改善ポイント
以下、注目すべき機能改善をピックアップします。
1. 新しいスタートメニュー UI
この更新で、スタートメニューの見た目・操作感が刷新されています。
主な変更点：
- 「すべてのアプリ(All)」リストがスクロール可能になり、表示方法として「カテゴリ表示」「グリッド表示」が選べるように。(Windows Report)
- スタートメニューが画面サイズに応じて適応レイアウトになる。
- 「おすすめ（Recommended）フィード」を非表示にできるトグルが追加。
- 「モバイルデバイスボタン」が検索バー横に表示され、Phone Link連携がより使いやすく。
2. タスクバー／バッテリーアイコンの改善
バッテリー表示関連の改善も大きなポイントです。
特徴：
- タスクバーのバッテリーアイコンに色分けが導入（充電中・バッテリーセーバー中・クリティカル状態など）
- バッテリー残量の「%表示」が可能に。
- ロック画面にもバッテリーアイコンが表示されるようになったデバイスあり。
3. バグ修正・性能改善
多数の不具合修正とパフォーマンス改善が含まれています。
代表的なもの：
- タスクマネージャー（Task Manager）を閉じてもプロセスが残ってしまう問題を修正。
- ゲーミングハンドヘルドデバイスが低電力状態に移行できずバッテリー消耗が早い問題を解消。
- ストレージ関連：特定の条件で「Storage Spaces」がアクセス不能になる／クラスター構築に失敗する不具合を修正。
- HTTP.sys のパーサー不具合（RFC 9112準拠でないチャンク処理）を修正。
導入手順・ポイント
導入手順
- Windows の「設定」→「Windows Update」へ移動。
- 「更新プログラムのチェック」をクリックし、KB5068861 を取得。
- 自動配信されていない場合、Microsoft Update Catalog から手動ダウンロード可能。
注意点・ポイント
- 更新サイズ：例として x64版で約 3.9 GB 程度。
- 機能の展開には「段階配信（ロールアウト）」が使われており、全てのユーザーで即時に新UI等が反映されるわけではありません。
- 企業や管理者向けには、新しいセキュリティ管理機能（例：Administrator Protection プレビュー）が含まれており、グループポリシー／Intune 等での制御が可能。(
- 更新後、念のため再起動・システムの安定性チェックを推奨。特に外付けデバイスやストレージ構成が特殊な環境では事前にバックアップしておくと安心です。
ユーザーの反応
- Reddit などの掲示板では、「新しいスタートメニューがまだ来ていない」「段階配信だから自分の環境では変化なし」といった声も。(Reddit)
- 一方、「タスクマネージャーのプロセス残留問題が解消された」との報告も多数。
- 新UI・バッテリー表示改善など「視覚的に変化が分かる」部分については概ね好評。
まとめ
KB5068861 は、セキュリティ修正を基盤としながらも、Windows 11 の操作性・視覚性・機能性を改善する意欲的な更新と言えます。特に、スタートメニューの刷新、バッテリーアイコンの分かりやすさ向上、タスクマネージャーまわりの不具合修正は日常利用で「気になった点」を改善するもので、多くのユーザーにとってメリットがあります。
ただし、UI変更の反映がすぐに来ないケースもあるため、「更新は行ったが見た目変わらない…」という状況にも焦らず対応しましょう。機能が完全に展開されるまで少し時間がかかる可能性があります。
