AMDが2025年1月6日、CES 2025において次世代モバイルプロセッサー「Ryzen AI Max」シリーズを発表しました。この新シリーズは、AIパフォーマンスを大幅に強化し、ノートPCでワークステーションレベルの性能を実現することを目指しています。
ついにStrix HaloことRyzen AI Maxが発表されるが外部GPUとの比較なし
Ryzen AI Maxがついに発表になりました。2024年7月にStrix PointことAMD Ryzen AI 9 HX 370が登場し、APUのゲーム性能が30%アップしました。性能アップの基本となるのがCUが12から16へ(33%)アップしたことによります。Strix Haloの最大CUは40になることから2.5倍ほどの性能アップが期待できます。
肝心のAMDの公式発表では、Ryzen AI Maxプロセッサに搭載される最大40基のRDNA 3.5コンピュートユニット(CU)の性能が、具体的にどの外部GPUに匹敵するかについての詳細は明らかにされていません。AI性能は、AMD曰くNVIDIA GeForce RTX 4090を凌駕するとのことです。
Ryzen AI Maxの主な特徴
- 最大16基のZen 5 CPUコア搭載
- RDNA 3.5世代のGPUコア「Radeon 8000S」シリーズ統合
- 50TOPSの演算性能を持つAI処理ユニット(NPU)搭載
- 256GB/sの高帯域幅メモリインターフェース
- 最大96GBのビデオメモリ割り当て可能
パフォーマンス比較
AMDによると、Ryzen AI Max+ 395は以下のような性能を示しています:
- Intel Core Ultra 9 288Vと比較して、3Dレンダリング性能で平均2.6倍、グラフィックス性能で平均1.4倍高速
- Apple M4 Pro搭載MacBook Proよりも優れた3Dレンダリング性能
- GeForce RTX 4090搭載デスクトップPCと比べ、700億パラメータのLlama 3.3モデルで最大2.2倍のAI性能
ラインナップ
Ryzen AI Maxシリーズには以下のモデルがあります:
- Ryzen AI Max+ 395:16コア/32スレッド、最大5.1GHz、40 CU GPU
- Ryzen AI Max 390:12コア/24スレッド、最大5GHz、32 CU GPU
- Ryzen AI Max 385:8コア/16スレッド、最大5GHz、32 CU GPU
発売時期
Ryzen AI Maxシリーズを搭載したPCは、2025年第1四半期から第2四半期にかけて、ASUS、HPなど各パートナーから順次発売される予定です。この新シリーズの登場により、AMDはAI PC市場での競争力を大幅に強化し、高性能なモバイルコンピューティングの新時代を切り開こうとしています。
個人的に残念だったのは、Ryzen Z2 Extreme
個人的に残念だったのは、Ryzen Z2 Extremeの発表です。以下のようになり中身はAMD Ryzen AI 9 HX 370です。Ryzen Z1 Extremeの30%程度の性能アップになるので、正常進化にはなりますが2年待って30%は控えめです。てっきり次世代のROG Alllyは、Strix Haloベースを期待していたので残念な結果ですが、バッテリー容量を考えると致し方ない所ではあります。
モデル名 | コア/スレッド数 | GPU | CU数 | cTDP |
---|---|---|---|---|
Ryzen Z2 Extreme | 8/16 | RDNA 3.5ベース | 16基 | 15~35W |
Ryzen Z2 | 8/16 | RDNA 3ベース | 12基 | 15~30W |
Ryzen Z2 Go | 4/8 | RDNA 2ベース | 12基 | 15~30W |